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新人の純文学に贈られる賞
ゲーテはすべてを言った

ゲーテはすべてを言った

鈴木結生 著 / 小説トリッパー

ゲーテ研究者が、食卓で出会った出典の分からない「ゲーテの名言」を探して、文献と自分の記憶をたどっていく話です。

読者の受け止め方

高名なゲーテ研究者・博把統一が、家族で食事をしていたとき、紅茶のティーバッグのタグに印刷された一文に目をとめます。ゲーテの言葉として書かれているのに、統一には覚えがない。本当にゲーテが言ったのか。その出典を探す旅が、学者たちの世界を舞台に始まります。

学問の世界を舞台にしたミステリーのように読めるのが、この本の面白いところです。前半は少し取っつきにくいけれど、後半でばらばらの話がつながっていく感覚が気持ちよかった、という声が多くあります。題名のとおり、言葉は誰のものか、引用とは何か、という問いが、家族の団らんの場面と行き来しながら描かれていきます。

分かれる点

ゲーテについての知識や学術的な話がたくさん出てくるので、難しい、前半に盛り上がりが少ない、と感じた人もいます。知識を見せびらかしているように思えた、という声もありました。逆に、そうした蘊蓄を楽しめる人には、とても贅沢な読書になりそうです。

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ブクログでは5,000人以上が本棚に登録しています。第172回は、安堂ホセ『DTOPIA』との同時受賞でした。

受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。

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