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新人の純文学に贈られる賞
荒地の家族

荒地の家族

佐藤厚志 著 / 新潮

大きな災害から十数年、仕事道具も妻も失った植木職人の男が、答えの出ない問いを抱えて生きる姿を描いた作品です。

読者の受け止め方

宮城の海辺の町で暮らす40歳の植木職人・坂井祐治。東日本大震災で仕事の道具を流され、その2年後には妻を病気で亡くします。再婚した相手とも別れ、息子とのあいだにはぎこちなさが残ったまま。防潮堤が立ち、すっかり姿を変えた海岸を背に、祐治は働き続けます。

震災のあと、元の生活は戻らないまま続いていく日々を、淡々と書いた本です。無理に立ち直る話にしていないところが誠実だ、という受け止め方が多く見られます。作者の佐藤厚志さんは仙台の書店員でもあり、土地の風景の描き方に現実の手触りがある、という声もありました。

分かれる点

重く、読後感は明るくありません。同じような場面が繰り返される、主人公の名前が何度も出てきて文章が単調に感じた、という声もあります。回復や希望の物語を期待すると戸惑うかもしれませんが、そこにこそこの本の正直さがある、と感じる人もいます。

同じ回の芥川賞受賞作

前後の回の芥川賞受賞作

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こんなところでも紹介されています

ブクログに感想が寄せられています。第168回は、井戸川射子『この世の喜びよ』との同時受賞でした。

受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。

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