主人公のサクマは元自衛官で、いまは東京で自転車便のメッセンジャーとして働いています。明日の仕事があるかも分からない暮らしの中で、自分でも抑えられない怒りがときどき噴き出してしまう。いまのサクマの日々から始まり、どうしてそこに至ったのかが少しずつ明かされていきます。
自転車で東京の街を走り抜ける場面の描写がいい、という感想がよく見られます。スピード感があって、街の音や空気まで伝わってくる。先の見えない不安を抱えて働くサクマの姿に、現実の手触りを感じた人が多いようです。
サクマの衝動的な行動や暴力には共感できなかった、という声も少なくありません。中盤で話が大きく動くので、展開についていくのが大変だった、終わり方がはっきりしない、という人もいました。主人公に寄り添えるかどうかで、評価がかなり変わる本です。
ブクログに感想が寄せられています。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。