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夜に星を放つ

夜に星を放つ

窪美澄 著 / 文藝春秋

コロナ禍の婚活、亡くした家族との記憶など、人が大切なものを失いながらも前を向こうとする姿を描いた短編集です。

読者の受け止め方

星や星座をモチーフにした5つの短編が入っています。「真夜中のアボカド」「銀紙色のアンタレス」「真珠星スピカ」「湿りの海」「星の随に」。どの話にも、大切な人を失ったあとの寂しさがあり、コロナ禍の日々が静かに背景に流れています。

「ずっと寂しいのに、読んでいて心地いい」。この矛盾した感じを挙げる人が多いのが、この本の特徴です。すぐに希望が見えるわけではないけれど、暗いところに小さな光が見える。夜空の星と同じ距離感で、登場人物の悲しみに寄り添っている、と受け止める人もいます。

好きな話としていちばん名前が挙がるのは「真珠星スピカ」でした。亡くなった母親が幽霊になって娘のそばにいる話で、ここで泣いた、という感想をよく見かけます。

分かれる点

結末をはっきり書かない話が多いので、すっきりしなかった、心をつかむ強さが足りない、と感じた人もいます。大きな事件より、気持ちの揺れを丁寧に追いたい人向けの短編集です。

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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。

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