父親を刺し殺したとして逮捕された女子大生・聖山環菜。臨床心理士の真壁由紀は、この事件について本を書くために、環菜本人や周りの人たちと会って話を聞いていきます。「動機はそちらで見つけてください」と言った環菜の過去に何があったのかを、少しずつたどっていく話です。
感想で多いのは、親子の関係の暗い部分を描いた心理描写の細かさです。一気に読んでしまった、という声が目立ち、事件の真相よりも、環菜がどうしてそこまで追い詰められたのかに引き込まれた、という人が多いようです。簡単には理解できないものに出会ったとき、どう想像するかを考えさせられた、という受け止め方もありました。
由紀自身の過去と、夫や義弟との関係も並行して描かれるので、そこが事件の話とどうつながるのか分かりにくかった、という人もいます。題名の意味が最後までつかめなかった、という声もありました。読む人の立場や経験によって、受け取り方がかなり変わる本です。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。