京から江戸へ下ってきた豆腐職人の永吉は、江戸の深川で豆腐屋を始めます。京風の柔らかい豆腐はなかなか受け入れられず、それでも妻のおふみと二人で店を守っていく。やがて3人の子に恵まれますが、おふみが長男ばかりをかわいがるようになり、家族に影が差していきます。親子二代にわたる話です。
どんどん読みたくなる、テンポよく引き込まれる、という感想が多い本です。家族の絆と、すれ違いの描き方がリアルで、後半になって前半の出来事の意味が分かるところがうまい、という声もあります。家族だからこそ許し合えた、という結末に心が温まった人が多いようです。
後半は暗い話が続いて読むのがつらかった、という声があります。展開が読めた、作りこみすぎに感じた、という人もいました。二代目の話になってからが薄く感じた、という指摘もあります。江戸の職人の暮らしを味わいたい人に向いている時代小説です。
ブクログでは2,000人以上が本棚に登録しています。第126回は、唯川恵『肩ごしの恋人』との同時受賞でした。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。