働かないこと、働けないこと。そこに向き合う人たちの心の中を描いた5つの短編です。「プラナリア」「ネイキッド」「どこかではないここ」「囚われ人のジレンマ」「あいあるあした」。主人公の多くは女性で、最後の一編だけが男性の目から語られます。
感想で多いのは、じわじわと広がる痛みの描き方がうまい、という声です。言葉にしにくい面倒くささや、人とのずれを、ここまで正確に書けるのか、と驚く人がたくさんいます。登場人物のひねくれた考え方に共感しつつ、読んでいて疲れた、という正直な声もありました。好きな話としては「ネイキッド」や「どこかではないここ」がよく挙がっています。
もやもやしたまま終わる話が多く、尻切れとんぼに感じた人もいます。後ろ向きな考え方についていけない、という声もありました。気持ちが落ちこんでいるときに読むか、元気なときに読むかで、受け止め方が大きく変わりそうな本です。
ブクログでは7,000人以上が本棚に登録しています。第124回は、重松清『ビタミンF』との同時受賞でした。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。