東京・荒川区の高層マンションのウエストタワーで、一家4人が殺される事件が起きます。けれど、殺された4人は、その部屋に住んでいるはずの家族ではありませんでした。いったい誰が、なぜ。事件にかかわった大勢の人たちへの取材を重ねていく、ルポルタージュのような形で書かれた長編です。
「報告書を読んでいるような小説」という感想がぴったりの本です。いろいろな人の証言から、事件を多方面から見ていくうちに、気づけば没頭していた、という声が多くあります。競売物件をめぐる裏の商売や、それぞれの家族が抱えていた事情が少しずつ見えてきて、じわじわ怖い、という人もいました。
とても長く、読むのに根気がいる、という声は多いです。謎解きのはらはら感を期待すると、物足りなく感じるかもしれません。登場人物の行動に共感しにくかった、という人もいました。事件の裏にある人の暮らしを知りたい人に向いている作品です。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。