8つの短編が入っています。表題作「鉄道員」の主人公は、北海道の廃線が近い小さな駅の駅長・佐藤乙松。幼い娘を亡くしたときも、妻を亡くしたときも、駅に立ち続けた男です。定年を目前にした冬の日、乙松の前に一人の少女が現れます。
「やさしい奇跡」の話として、多くの人に読まれてきた本です。表題作だけでなく、中国から来た女性と偽装結婚した男の話「ラブ・レター」や、「角筈にて」「うらぼんえ」で泣いた、という声がとても多く見られます。昭和の人情や、不器用な人たちの温かさが胸にしみる、という感想が並びます。
描かれる女性の姿が、男性から見た理想像のように感じた、という声があります。昭和の価値観が息苦しく感じた人もいました。短編なので物足りない、という人もいます。表題作は映画化もされていて、そこから原作を読む人も多いようです。
ブクログでは6,000人以上が本棚に登録しています。第117回は、篠田節子『女たちのジハード』との同時受賞でした。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。