禅寺の住職・則道と、その妻の圭子。二人は以前、子どもを流産した悲しみを抱えています。ある日、町で「おがみや」として頼られてきたウメさんが亡くなり、そのことをきっかけに、夫婦は死んだあとの魂がとどまるという「中陰」について考えはじめます。文庫版には「朝顔の音」も入っています。
作者の玄侑宗久さんは、実際に禅寺の住職をしている人です。お坊さんならではの目で、生と死、成仏について語っているところがいい、という感想が多く見られます。死を明るく、まっすぐに受け止めようとする姿勢に救われた、という声もありました。圭子の話す大阪弁が、話をやわらかくしている、という人もいます。最後の場面の美しさを挙げる声も目立ちました。
どこかちぐはぐな感じがした、短くて読みごたえが足りない、という声もあります。表題作より「朝顔の音」のほうが好きだった、という人もいました。身近な人を見送ったことのある人ほど、静かに響く本です。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。