十年に一人の花魁とうたわれた吉原の葛城が、ある日、忽然と姿を消します。いったい何があったのか。一人の男が、茶屋の女将、見世の番頭、幇間、客たちと、吉原にかかわる人たちを訪ねて話を聞いていきます。その証言だけで話が進んでいく構成です。
「お見事」という一言でまとめる人がいるほど、構成のうまさが評価されています。証言を一つ聞くたびに、吉原の仕組みやしきたりが自然と分かってきて、同時に葛城という女性の姿も浮かび上がってくる。ページをめくる手が止まらなかった、最後まで読んで胸が熱くなった、という声が多いです。
江戸の言葉づかいがそのまま書かれているので、読みにくいと感じた人もいます。事件そのものは込み入っていない、と感じた人もいました。吉原について知りたい人の入門書としても楽しめる、という声もあります。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。