13の短編が入っています。表題作の「ナポレオン狂」は、ナポレオンの遺品を集めることに取りつかれたコレクターが、自分はナポレオンの生まれ変わりだと信じる男と出会う話。どの話にも、最後に思いもよらないオチが用意されています。
「短編の名手」という言葉がよく似合う、という感想が多い本です。伏線の張り方と結末の組み立てがうまく、日常のすぐ隣にある怖さがじわっと来る。残酷な描写に頼らず、純粋な怖さで攻めてくるのが好きだ、という声もありました。好きな話としては「来訪者」「甲虫の遁走曲」「裏側」などが挙がっています。
女性の描き方や設定に、昭和の古さを感じた、という声があります。とはいえ、話の仕掛けそのものは今読んでも楽しめる、という人が多いようです。寝る前に一編ずつ読むのにちょうどいい短編集です。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。