昭和38年から39年にかけて、日本各地で殺人と詐欺を重ねながら、78日間も逃げ続けた男がいました。実際に起きた事件をもとに、犯人の榎津巌の逃亡から逮捕、裁判、死刑の執行までを描いた作品です。高度成長期の日本の姿も、事件の背景に浮かび上がってきます。
徹底した取材にもとづく現実味に圧倒された、という感想が多い本です。犯人だけでなく、被害者や、事件にかかわった人たちの人生まで丁寧に描かれている。ノンフィクションのような読みごたえがある、という声もありました。
犯人の心の中や動機がはっきりしないまま終わる、という声があります。重く、救いのない話なので、読み進めるのがつらかった人もいました。映画化もされ、犯罪を描いた日本の小説の代表作の一つとして読み継がれています。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。