1950年代の東京。大学院で学ぶ大橋文夫は、古本屋で手に入れた文学全集の元の持ち主が、佐野という男だったことを知ります。かつて学生運動にかかわっていた佐野の死を知ったことをきっかけに、文夫と婚約者の節子は、自分たちがどう生きていくのかを問い直していきます。
生きる意味とは何か、という根源的な問いを扱った小説だ、という感想が見られます。理想と現実のあいだで揺れる若者の気持ちが、丁寧に、美しく描かれている、という声もありました。発表された当時、多くの学生に読まれた作品としても知られています。
登場人物のエリートくささが鼻についた、という声があります。当時の学生運動の事情を知らないと分かりにくい、あの時代の若者でないと共感しにくい、という人もいました。いまの若い人が読むと、昔の青春の記録として新鮮に感じるかもしれません。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。