多摩川べりの町で、小さな学習塾を開いている北村みつこ。子どもたちに、昔話の「犬婿入り」を面白おかしく話して聞かせていたところ、ある日、塾に太郎という男が転がりこんできます。太郎はどこか犬のようなふるまいをする男で、そこから奇妙な共同生活が始まる。文庫には「ペルソナ」も入っています。
人と動物、きれいなものと汚いもの、現実と現実でないものの境目があいまいになっていく世界に惹かれた、という感想が多い本です。不思議であやしいのに、なぜか引きこまれる。文章のリズムがよく、ぐんぐん読み進められた、という声もありました。
一度読んだだけでは、作者が何を伝えたかったのか分からなかった、という声は少なくありません。難しくて人にすすめにくい、という人もいました。ドイツ語と日本語の両方で書き続けている作家・多和田葉子さんの世界への入り口として、読んでみる人も多いようです。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。